2012年12月30日日曜日

GDG中国のイベント主催者が勉強会について考える

以下のBlog記事が世間を賑わしていて、活発な意見が交換されたようですね。

勉強会なんてやらなくてもいい

何のために勉強会をするのか?

「勉強会なんてやらなくてもいい」へのコメントまとめ(Togetter)

私もGDG中国というコミュニティを運営する者として感じるものもありましたし、2年6ヶ月という長期間の活動になっていますから、改めて考えるいいきっかけだったように思います。

ただ、私の意見からすれば、「勉強会なんてやらなくてもいい」というのは、全くその通り。だと思います。「やりたいからやる。やりたくなければやらなければいい」という事ですね。これに関しては共感もできますし、私も、基本的にそのスタイルでやっています。気合を入れすぎても長く続きませんし、疲れますから。
しかも、報酬があるわけではない、有志の活動なわけですから、そもそも開催される事自体に感謝するべきだと思います。イベントについて文句がある人は、自分で開催すればいいのです。そうすれば、「自分が必要としているイベント」に出会うことができます。アプリケーションをリリースして儲けようとすることと同じように、同じ要望がある方は、必ずどこかにいるので、告知さえすれば参加していただけるのではないでしょうか。
(ちなみに、GDG中国は岡山でのイベントに関しては、私が会場費を全額支払っていますから、毎回赤字です。広島など他県で行う時は、大学の講義室などをお借りして開催していますから、基本的に無料で行えています。場所を提供してくださっている先生方には大変感謝をしています。場所が無ければ、勉強会のイベントは開催できませんから)
参加者も行きたくなければ(魅力がなければ)、無理に参加する必要も無いと思っています。個人的には週末の休みを潰してまで勉強する以外にもやることはあるんじゃないのか?(家族と一緒にいる時間とか、彼氏彼女とのデートでも良いですが。)という事は思ったりします。
そういう貴重な時間よりも優先して来ていただいている事に対して主催者として感謝しなければいけないと思います。

さて、本題から逸れてしまいますが、私が考えるイベントについて吐き出してみたいと思います。

イベント開催に必要なもの。それは何か?


  1. 主催者
  2. 場所
  3. 講師
  4. 参加者

上記の4つ。どれかが欠けてもイベントとして成立しません。ただし、講師は最悪、主催者が兼ねることができますし、場所も(私のように自腹ででも)主催者が用意すればなんとでもなります。
ですが、毎回主催者=講師なんてやってたら、ネタ切れは起こりますし、負荷がかなり高くなってしまいます。なので、GDG中国では講師の方を私以外の方にお願いをしています。無茶なお願いを快く引き受けていただいて、毎回本当に感謝しています。(中にはお断りされる方もいらっしゃるのですが、そういう方にはオファーを控えるようにしています。ある程度、イベントに何度か来ていただいていたり、仲が良くなった方など選別もしています。)

そして、重要なのが「同じ人に連続でオファーをしない」ということをしています。これは講師に対する負荷が高くなるのを防ぐと同時に、幅広い話題の提供(というか、私が聞きたいだけ)と、マンネリ化を防ぐというのもありますし、なにより、”講師の方の練習”の場としても利用していただきたいからです。
そして、練習の場なので、Ustreamや、Hangoutで外部に公開するという事はしません。初めての方に対して、プレッシャーをかけてしまってもいけないので。
また、自分でコミュニティを運営している方もできる限り、オファーを回避しています。それは、私と同じように自分のコミュニティで発表するなど、負荷が高くなる事が多いだろうと想定しているからです。

おかげで、いろいろな方に講師を担当して頂きました。

(2012年開催のイベントから抜粋)
塩入さん
古谷さん(2回担当していただきました!)
+Shingo Ishimuraさん

a-knowさんこと井上さん
+Yusuke Satoさん

上本さん
Google Apps API Japan Groupの皆さん

+Tam Tさん
+Takeshi Furusatoさん

無茶ぶりだったにも関わらず、appengineネタで発表していただいた今岡さん。

そして、2度も関東から来ていただいた、Developer Expertの+Shinichi Ogawaさん。

と、2012年の抜粋でも11人もの方がGDG中国のために(?)講師を担当していただいて、
大変感謝しています。
来年以降も、新たなチャレンジをお待ちしています。

私はというか、GDG中国では、決して「上手な講演をして下さい」なんて言っていませんし、
時間が超過した所で文句も言いませんし、Google技術がからんでいればやりたい放題していただいてかまわない方針にしています。いろんな文句が出るなど、責任はマネージャーの私が取れば良いだけなので。
(自分で開催したイベントなので、自分で責任を取るのは自然なことですから)
”文句”ではなく、”意見”であれば、それは貴重なものなのでフィードバックするだけですね。イベント自体良いものにしたいので。

そして、最後に参加者。
参加者の方がGDG中国のイベントに賛同して、参加していただけなかったら、主催者の私しかいないイベントになってしまいます。1人でも来ていただいたら、それで成功ですよね。参加者0人なら「仕方がない」ぐらいの気分でやらないと主催するのはキツイと思います。
なので、参加していただいている方にも、最大限の気を使っている(のか?)ように思います。

したがって、私にとって、講師を担当している方も、参加者も感謝されるべきものなので、
「主催者がえらい」とか「スタッフがえらい」という事は考えてもいませんし、全てが平等に感謝されるべきだと思います。
先日行われた、忘年会議2012に参加させていただきましたが、その中の催しの中に
「イベント主催者を表彰する」という主旨のものがありました。
私もリストに入っていたのですが、私は上記の理由から辞退させていただきました。
(昨年は受賞したのですが、その時はGo本の執筆も含まれていたので。)

そして、「目的」という点での話をすると、GDG中国の運営を始めた理由は、「私がGoogle技術+Webの技術を勉強したかった」から。なんですね。イベントにすれば、私が知らないことを他の人が話してくれるかもしれないし、新たなGoogle技術好きの技術者と知り合えて、情報交換ができるかもしれない。私がすべて調べて発表するだけでも、新たな知見は増えるでしょうが、範囲として私が知っている範囲のものが多くなってしまうと思います。
そして、「都会にはたくさん素晴らしい技術者がいる」ということに対して、疑問を持っていて、「ローカル(身近)な所にも必ずいるだろう」ということを考えています。また、「新たな技術者を素晴らしい技術者に成長させる」という事も考えるようになりました。「ないなら作る」というソフトウェアならではの考え方ですね。
毎回遠くから来ていただく、という事は基本的に無理ですし、その前提で運営はできないと思います。(最近はGoogleさんのありがたいサポートがあったりもするのですが…)
「世界」だの「日本」だのと、でかいスケールの話をしていても、自分の身近に誰もいない(とまでは言いませんが)という雰囲気もあれだし。。

「身近にいる技術者」がGDG中国に来てくれて、参加者が増えるなら、Google I/Oなどにも行ってみたいですが、サンフランシスコに行っても、あまり増えないだろうと思います。(一番のポイントは「資金」ですけどね!)私は、グッズが欲しいわけでもないですし、最新情報も、少しのタイムラグで公開されるわけで、外国の方とコミュニケーションを取る事以外での利点が見つけられていません。

また、グッズのプレゼントについて。GDGはGoogleのありがたいサポートのおかげでグッズをいただけるのですが、GDG中国では参加者全員に配るという事は、ほとんどしていません。
それのために新たにグッズを要請することもほとんどしていません。
勉強会はプレゼント大会ではないからです。

ただ、講師をしていただいた方には可能な限りお渡しするようにしています。
(報酬のつもりはないのですが…)

最後に、主催者や講師をすることは、私にとっては「大きなチャンス」だと思っています。注目され、信頼される=仕事につながるのかもしれませんし、私自身もイベントを主催しているので(?)、ぎりぎり生き残っているわけですね。大したやつじゃないのに。

おかげで、GDG中国にいたメンバーも東京に引っこ抜かれ晴れて転職でき、最新の技術に触れる事ができるようになりました。
抜けてしまって、戦力ダウンになりますが、彼らにとって良いことなので、活躍を期待しています。

いろいろな人が集まるので、多種多様な考えや、目的が交錯するわけですから、意見がぶつかることもあるかもしれませんが、ゆるくやりましょう。
そして、まだ見ぬ新たな技術者が寄ってくることを期待しています。


2012年を振り返る

もうすぐ2012年が終わりますね。
私はまだ明日の朝も仕事なんですが…。

長文になっていますが、ご興味があればどうぞ。

2012年の目標
http://takashi-yokoyama.blogspot.jp/2012/01/2012.html

ということで、初めてだと思いますが、目標の記事から達成度を振り返ってみたいと思います。

  1. オープンセミナー@広島での発表(1/21(土))
  2. 岡山在住の技術者の方に中国GTUGスタッフのお願いをする。
  3. 第12回勉強会@岡山
オープンセミナー@広島では確かBigTableのQueryについての話をしました。
これはGoをベースに話をしたのでちょっと難しい+興味を持ちづらい内容になってしまったのではないかと思っています。

そして、中国GTUGのスタッフのお願いですが、今は、GDG中国に団体名が変わってしまいましたが岡山のスタッフをしていただくよう、3人にお願いしました。
+Takanobu Hagnioさん、+Shingo Ishimuraさん、+Takeshi Furusatoさんの3人です)

第12回勉強会も無事開催出来ましたし、2011年に確定していたものは全て達成したのではないでしょうか。

次に、GDG中国関連の目標ですね。


  1. Slim3 Source Code Readingの完走
  2. 広島でのイベントの開催
  3. ハッカソン、ハンズオン
  4. Source Code Readingの開催をする。
Slim3 Source Code Readingは結局、私と真さんの2人での開催がほとんどになってしまいましたが、なんとか全パッケージを読み進め、Google App Engineの知識は増えたのではないかと思っています。3ヶ月間の長い活動でしたが、良い時間が過ごせたと思います。

広島でのイベントの開催ですが、6月のGoogle Apps Scriptのハンズオンを行いました。これがきっかけになって、GASの利用者が増えたり、私も新たな技術者との出会いもあって2012年後半の活動への大きな味方が増えました。

ハッカソン、ハンズオンですが、今年はハッカソンを封印して、ハンズオンを多めに行いました。講師の方には本当に感謝しています。技術が浸透して相対的なレベルアップが図れているのかどうかは
確認できませんが、ゆっくりと、確実に浸透してユーザが増えていると信じています。

Source Code Readingの開催…については今年はできませんでした。
当時は普段のイベントとして開催しようと思っていたのだと思いますが、私自身の動きが
悪くなってしまったのもあって、用意がしにくくなっていたのもあります。
また、計画のし直しだと思います。

次は仕事関連ですか。これについては思ったより達成できたなー。という感じです。

  1. 執筆する
  2. GAEアプリの開発
  3. Chrome-Extensionの開発
  4. Androidアプリの開発
  5. バイトする
  6. 何か仕事を受託する
まず、執筆する。来年の1月中(恐らく、下旬かな?)にGoogle Apps Scriptの書籍が出版されます。
というか、Google+では、公表していたのですが、9月から11月にかけて執筆し、12月に校正作業を行っていました。初めて、「リファレンス」本にチャレンジさせて頂きまして、難しさが良くわかりました。
(執筆自体、それなりに計画していたり、ネタを溜めておかないと大変だという事は再度よくわかりました。)

発売を今しばらくお待ち下さい。

GAEアプリケーションの開発という事ですが、仕事で1つ(現在は費用の問題で停止中。再開する可能性はない…。)Androidアプリケーションのサーバサイドで1つ。もっと簡単でいい方法が見つかったので開発を中止しましたが、会計アプリケーションが1つ。
意外と作ったな。という感じですね。

Chrome-Extensionの開発は今年はできませんでした。仕事でも出てきたりしたので、もう少し知識を深めたいところです。

Androidアプリケーションの開発ですが、今年はええことなかったわー(β)をリリースしました。このアプリケーションはいわゆる「愚痴るアプリ」で、匿名ですし、投稿を見ている人の反応は2つしかできないというシンプルなものです。意外にも高評価を得られていて、後はユーザの数が増えていけばいいのになー。という感じです。他にも既存アプリケーションのメンテナンスを行っています。
2012年後半は、後述しますがバイトを始めたこともあったり、仕事が一気に集まってきたのもあって
開発が思うように進んでいません。

バイトに関しては、2012年は「食品運送のトラック運転手」のアルバイトをしています。
早朝から午前中にかけての仕事で、専門学校の授業が減ることもあって、5月ぐらいまで
仕事が入るまで粘っていたのですが、GAEアプリケーションの仕事で思うように売上が上がらず
どうしようもなかったので、バイトをする。という選択をしました。
午後に開発の仕事をするために午前中の仕事を選んだのですが、意外と肉体労働は
地味に体力を奪われます。何個か仕事が重なると辛いですね。
(辛いのはバイトではなく、午後の仕事w)

何か仕事を受託することに関しては、思いがけないチャンスをいただきまして、
作業時間が取れない制約があったので
受託ではないのですが、Google Appsのアドバイザーの仕事をしています。
(最初は、アドバイザーの依頼だったのですが、現時点では、API調査の作業をしていますが…)
これにより、Google Appsとその周りのAPIの扱い方について、もっと勉強しないといけないなと
思いました。特に、中国地方だと、Google Appsに詳しい方がいるという事を聞かないので
発掘もしたいですし、いないなら私がサポートできたら…。と勝手に考えています。
来年の1月末まで、作業を行う予定になっています。

最後に生活面ですが、

  1. スポーツクラブに通う
  2. Google+を使う
スポーツクラブは11月〜12月にかけては仕事が重なったりして回数が減りましたが、
十分行けて、元は確実に取れたと確信しています!

それから、重要なのは、Google+を使う。ということ。これはいい選択でした。
以前からTwitter/Facebook/Google+のどれがいいのか、という事を考えていました。
私にはTwitterが絶妙に使いにくかったので、
(フォローしていない人のコメント、やり取り(経緯)が見えない。興味をもったコメントに対してMensionを飛ばすと、それまでのやりとりがあった時に「えっ?」と反応になる。文字数の制限によって、
正しく意思が伝わりにくいなど。あとは、フォロワーを増やすとタイムラインが流れすぎて読めないとか)
Google+がない時はFacebookだな。と思っていたのですが、Facebookは最近ユーザが増えてきたこともあって、学生時代の(交流がなかった)同級生などが友達申請してきたりなど、
「きもちわるい」ことこの上ないので、近づきたくない。
ということで、Google+を使ってみようと思ったことと、「使わないと良さは伝えられない」という
考えもあったので1年間じっくり使ってみました。

それまでは、Twitterでコミュニケーションを取っている方もいたので、距離を置かないといけなくなってしまうことに迷いもありましたが、どうしても移行しようと思うと回避できないことだったので、
覚悟を決めて使っています。

Twitter、Facebookそれぞれにある、利点が組み込まれているので、私にとっては今の所
ベストな選択となったように思っています。これからも使います。
Twitterはだんだんと使わなくなっていく(今年はROM専+発信のみでした。来年は発信のみになるかもしれません)だろうと思っています。

ということで、目標達成率は
3/3、3/4、5/6ということで、11/13(84.6%)で、あまりいい年ではなかったと思っていましたが意外と目標が達成できていたという事実に驚いています。

来年のことは来年考えるという事にして、今年のまとめでした!